iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETF[PFF]の特徴と投資口価格と分配金・分配利回りの推移

PFF米国優先株式ETFアイキャッチ画像

この記事では、アメリカの優先株式+ハイブリッド証券で構成される指数と連動するように組成されている米国上場のETFで、米国ETF超大手のブラックロック社の運用する商品である[PFF]iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETFの特徴とひとくちコメント並びに投資口価格推移、分配金の推移をご紹介することにしたいと思います。

なお、配当金生活の初期の頃から10年程度お世話になってきた[PFF]iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETFは、2020年4月10日に一旦損切りしています。損切りに至った理由などは、2020年4月10日の売買に関する記事を合わせてご覧ください。なお、今後一切PFFを買わないというわけではなく、20$台前半や10$台まで下げてくる場面があれば、買い戻しする可能性もあります。

2020年4月10日の売買(10銘柄) 株価上げても動じず下げには付き合う[PFF]iシェアーズ優先株式ETFをついに損切りです。

2020.04.10




[PFF]iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETF 特徴

iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETF[PFF]は、アメリカの優先株式で構成されるインデックスである『ICE 上場優先株式 & ハイブリッド証券 トランジション インデックス』に連動するように組成されているETFです。この優先株式という商品自体が、株式とは名前がついていながら高い配当が得られる商品であることから、その集合体であるiシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETF[PFF]も結果的に高い分配が得られる商品となっています。

[PFF]iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETF 主要データ(2020年4月時点)

  1. 投資対象:米国の優先株式・バイブリッド証券全般
  2. 保有銘柄数:488
  3. 信託報酬:0.46%
  4. ベータ値:0.60
  5. 分配利回り:5.9%
読者代表
そもそも優先株式って何なんでしょうか?
たっちゃん
まず、ちょっと外れた話題になってしまうのですが、株主としての基本的な権利は『議決権』『利益分配請求権』『残余財産分配請求権』の3つであると会社法で定められています。このうち、議決権について特別な扱いをしても良いというのが『優先株式』なんですよね。優先株式の内容には法律上は色々と考えられるのですが、投資をするに当たっては『議決権がない代わりに、配当面において有利になっている株式』と考えてしまって良いのではないかと思います。
読者代表
2019年2月のリニューアルで[PFF]iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETFの投資対象としてハイブリッド証券が追加されたんですね。
たっちゃん
そうですね。ハイブリッド証券というと「優先株式+劣後債+その他」の総称で、優先株式ってその中に含まれているんじゃないの?とも思えるのですが、優先株式+劣後債というよりは「優先株式+ハイブリッド証券」という方が聞こえが良いので、そういう表記を取っているのかもしれませんね。
読者代表
[PFF]iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETFの魅力を教えてください。
たっちゃん
iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETF[PFF]の魅力はなんといってもその高い利回りにあると言えるでしょう。年間の運用報酬にあたる信託報酬は0.46%となっており、決して安い水準ではないのですが、年間6%前後の分配水準はその高いコストを補って余りあるものと言えると思います。
読者代表
[PFF]iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETFに欠点はありますか?
たっちゃん
iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETF[PFF]は良い事ばかりとは言えません。一番の懸念事項は、優先株を発行している発行体が金融系に偏っている事なのです。最近は、金融関係の危機が叫ばれる事は少なくなりましたが、あのリーマンショックの時には、なんとビックリな事に基準価額が7割減となってしまった事もありました。その後も、金融関係で何か問題があれば5~10%ほどは下がる傾向にありますね。




[PFF]iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETF 業種別投資割合(2020年4月)

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読者代表
2019年2月にリニューアルしたPFFですが、今のところは保有銘柄は大きく変わっていませんね。
たっちゃん
そうですね。旧[PFF]iシェアーズ 米国優先株式 ETFの2019年1月時点の業種別投資割合(下記参照)と、現状の業種別投資割合、上位の保有銘柄を見てみると今のところはそう変わったようなところはありません。ただ、投資対象の指数が「S&P 米国優先株式インデックス」から「ICE 上場優先株式 & ハイブリッド証券 トランジション インデックス」に変わった影響は多少はありまして、金融系の銘柄は減少傾向にあり、その減った分は公共株への投資が増えていますね。

旧[PFF]iシェアーズ 米国優先株式 ETF 業種別投資割合(2019年1月最終更新)

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[PFF]iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETF 上位の保有発行体(2020年4月)

  1. [AVGO]ブロードコム
  2. [WFC]ウェルス・ファーゴ
  3. [BDX]ベクトン・ディッキンソン
  4. [CCI]クラウン・キャッスル
  5. [BAC]バンク・オブ・アメリカ

[PFF]iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETF ひとくちコメントとQ&A

その見た目の分配利回りが5%台と派手である事から、配当金生活のブログ内では全銘柄を通じてPV数10位以内に入る事もある[PFF]iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETF。確かにその分配金は魅力的ではあるのですが、金融系のショックには耐性がなさそうだという事には注意しておかなくてはいけませんね。そのため、PF内の大部分が[PFF]iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETFということは避けた方が良いように思います。

読者代表
[PFF]iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETFで他に気になる事はありますか?
たっちゃん
[PFF]iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETFは、分類上は株式ではありますが、利回りが確定している事が多い商品であることから、その値動きは債券に似通っています。そのため、私のように株式・債券などの保有比率を固めている投資方針の場合、この商品を株式か債券のどちらに分類するか迷う所なんですよね。商品の性質上は債券にすべきかなとは思うのですが、私のPFでは株式扱いとしています。




[PFF]iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETF たっちゃん独自レーティング

★★☆☆☆(2020年4月17日現在)

独自レーティングの補足説明
このレーティングはたっちゃんの保有する全銘柄の中で概ね

  1. ★★★★★:含み損益上位20%まで
  2. ★★★★☆:含み損益上位40%まで
  3. ★★★☆☆:含み損益上位60%まで
  4. ★★☆☆☆:含み損益上位80%まで
  5. ★☆☆☆☆:含み損益下位20%

となるように計算したものです。たっちゃんの[PFF]iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETFの購入単価は39.44$となっています。2014年以降、35~40$程度での値動きが多い事から、自分の購入単価はかなりヘタっぴであると言わざるを得ません。

下記の関連記事に示しているように、2020年4月10日に一旦損切りしてしまった[PFF]iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETFですが、引き続き保有していると仮定すれば★★☆☆☆評価となります。

2020年4月10日の売買(10銘柄) 株価上げても動じず下げには付き合う[PFF]iシェアーズ優先株式ETFをついに損切りです。

2020.04.10

[PFF]iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETF 過去5年間の株価推移

PFF投資口価格チャート

上記の投資口価格チャートはSBI証券から引用 2020年4月17日記録

株式ではありながら、債券的な性格をもっているので基本的にはその値動きはまったりとしている[PFF]iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETF。ただ、そう思っていたら2018年夏以降、2019年のはじめまでは久しぶりに下げ傾向となっておりまして、高値からの下落率一時10%程を超えていました。米国株式の株価が回復傾向となった2019年はかなり盛り返しました。

また、新型コロナウイルスの感染拡大にともない、2020年2月以降は再び大きな下げとなってしまっていました。リーマンショック以来久しぶりの20$台突入であり、直近高値からの下落率は約40%の大コケとなってしまいました。底値では分配利回り8%を超えていたので、今になって思うと絶好の買い増しチャンスだったかもしれませんね。

[PFF]iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETF 受取分配金まとめ

 保有口数1口配当($)今回の税引後分配金($)今回の税引後分配金(円)税引後の累計分配金(円)
2020年4月1,4750.173227183.8619,821572,795
2020年3月1,4750.160342179.9319,332552,974
2020年2月1,4750.163760184.3420,236533,642
2019年12月(2)1,4750.154961174.5419,045513,406
2019年12月1,4750.164192184.8420.087494,361
2019年11月1,4750.165909186.9820,318474,274
2019年10月1,4750.159135179.4019,447453,956
2019年9月1,4750.160278180.6519,511434,509
2019年8月1,4750.165310186.1519,695414,998
2019年7月1,4750.161188181.5619,700395,303
2019年6月1,4750.166995187.7320,350375,603
2019年5月1,4750.171983193.6221,148355,253
2019年4月1,4750.180425203.0622,593334,105
2019年3月1,4750.178248200.7022,346311,512
2019年2月1,4750.169350190.6821,099289,166
2018年12月(2)1,4750.257547289.7031,308268,067
2018年12月1,4750.156173175.7019,796236,759
2018年11月1,4750.156483176.3420,079216,963
2018年10月1,4750.159159178.9020,073196,884
2018年9月1,4750.160748181.1720,235176,811
2018年8月1,4750.176215198.4821,992156,576
2018年7月1,4750.194044218.4624,577134,584
2018年6月1,4750.193889218.2424,138110,007
2018年5月1,4750.180445203.1922,35185,869
2018年4月1,4750.165853186.7420,07563,518
2018年3月1,4750.172386194.3120,67743,443
2018年2月1,4750.189298213.1622,76622,766

[PFF]iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETF 1口あたり分配金の推移

 分配金($)期末分配利回り(%)
2019年1~12月分1.9985.32
2018年1~12月分2.1626.32
2017年1~12月分2.1295.58
2016年1~12月分2.1785.85
2015年1~12月分2.2385.76
2014年1~12月分2.4906.31
2013年1~12月分2.4326.60
2012年1~12月分2.3836.01
本当は毎月分配型の商品です
本当は毎月分配型の[PFF]iシェアーズ 優先株式 & インカム証券 ETFですが、1月毎に表を1行使っているとめちゃくちゃ縦に長い表になってしまいますので、敢えて1年分毎の分配をまとめて表示しています。月単位ではそこそこの揺れのある分配なのですが、年単位では基本的には安定した分配水準、分配利回りとなっていますね。
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最終更新日2021年1月27日
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ABOUTこの記事をかいた人

起業して貯めた資金を元手に2009年から配当金と株主優待で生活をしています。国内外高配当株式と株主優待銘柄、各種ETFなどの保有銘柄の解説、株主優待の利用記録、その他マネー、マイレージ、クレジットカード、FXの関連情報をご紹介。